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諏訪市のリーディングカンパニー「太陽工業株式会社」。
SDGs活動も牽引しながら地域をSUNSUNと照らす。

諏訪市のリーディングカンパニー「太陽工業株式会社」。
SDGs活動も牽引しながら地域をSUNSUNと照らす。

2022.08.17

グループ全体での従業員は550名、売り上げは90億円。
諏訪地域のリーディングカンパニーとして、国内でグローバルに
展開している企業とも取引のある太陽工業株式会社。
私たちの日常とは異なるグローバルな世界で企業活動を展開して
いる印象があります。
ですが、実は地域にとっても重要な役割も担っておられます。
今回は、同社の林道明経営企画部長にお話しいただきました。

太陽工業株式会社 のここがスゴイ!

開発から生産まで、グループ内での一貫対応!

SDGsの観点から、製造過程で生じた端材からも精巧な品ができるとのことです

当社は、プレス金型、金属部品製造を主な事業としています。製造品としては、高制動の自動車センサー部品、スマートフォン内の重要な部品などですね。自動車部品が6割で、残りがスマートフォン関連部品や医療、その他にインフラ関係も手掛けていて、主に国内のメーカー向けに出荷しています。

同社のグループ企業としてですが、(株)ハイライトでメッキ加工、そして太陽メカトロニクス(株)でソフトウェアをゼロベースから開発をしていますので、グループ内で一貫加工が出来るのも強みです。

外部からの発注に対しリードタイム(発注から納品までの時間)を短くできるのはグループの強みですし、グループ内で一貫加工での対応が可能なため、製造コストも下げられますし難しい形状の部品を量産できる点も強みと感じています。

 

太陽工業株式会社 のここがスゴイ!

本来の製造業だけでなく、アイデアを形にする実践的な「SDGs」を展開!

社員さんからのアイデアで創部したボート部も大活躍されてます

当社では、SDGs(持続可能な開発目標)にも力を入れていますが、これは2017年に海外企業から受けた厳しい監査が転機になりました。

部品の品質だけではなく総務部門にまで入る監査で、「社員の給与がきちんと支払われているか」、「地域貢献しているか」、「環境に配慮されているか」といった職場環境まで見られる内容だったんですね。これで、世界のハイスタンダードを知ることができました。

そこで、CSR(企業の社会的責任)を企業戦略として捉えるようになったんです。

それに、SDGsは社員全体で意識する必要がありますから、社内への周知が重要です。

その点からしますと、SDGsはとても良いと感じています。外部でも社内でも、皆さんその言葉を知っていますので、こちらから指示による「やらされ感」ではなく、社員も意識改革に向けやりやすいテーマですよね。

また、ただSDGsの掲げる17項目を知るだけではなく、個々の内容と自分が関連してできることを繋げることが大事です。

会社側としても、自分と関連付けた社員のアイデアをカタチにすることが重要と認識しています。実は、つい先日の大会で優勝したボート部の活動も社員からのアイデアでした。子ども食堂の開催や諏訪湖アダプトプログラムへの参加も社員が自発的に声を上げ取り組んでいます。他にも、未使用の服や家具を集めて寄附するのも社員のアイデアなんです。

そのような自発的なアイデアは合わせて30個くらい出されていますね。こちらでも、可能な範囲で予算を付け実施したいスタンスでいます。

太陽工業株式会社 のここがスゴイ!

社員の皆さんがアイデアを通じ地域貢献しやすくするため、工夫や配慮もされています

太陽工業さんの取り組みについてお話しされた林部長さんです

まず、当社独自にSDGsの認定試験制度を設けていまして、合格者にはバッチを付与しています。その社員を社内のキーパーソンと位置づけ、さらに次のフェーズに進めるように具体化のアイデアを募ります。社員としても、ただアイデアを出すだけでなく、実現に向けたシナリオを描き、そして効果まで含めて自ら申請書を書くレベルまで求めています。

そこからは、どんなアイデアであっても、提案されたものは全て取締役会に実現の可否を議題として上げています。

「考えればアイデアが通るかも」ということで、事前の予想以上に社員からは申請が出ていますね。こちらとしては、まさに嬉しい悲鳴です。

さらに、実現したアイデアは株主総会でも事例として報告しているため、それも社員のやりがいに繋がっていると感じます。

それ以外でも、自社で開催しているSDGs関連イベントへ社員の家族も参加してくれています。従業員満足度だけでなく仕事へのやりがいやモチベーションも上がり、逆に離職率は下がる効果がありますから、担当として素直にうれしいですよね。

その他の効果としても、社員間の横断的コミュニケーションがしっかり醸成されることになったと思います。こうした取り組みのおかげで、担当業務の部門を越えて社員同士が相談しやすい場を作ることができましたので、そちらも大事なポイントです。

賃金面といったお金の面だけ見ていては社員の定着には結びつきませんので、それ以外の要素も重要視しています。

 

「今日はありがとうございました。最後に、「林部長から見た『諏訪の良さ』とはどのような点だと感じますか?」

太陽工業さんが取り組むSDGsに関する活動も、自社で冊子にまとめています

そうですね、これまで他の地域を知る機会がそれほどなかったので特に意識したことはなかったのですが・・・。これは諏訪を離れて仕事をした際に、他地域と比較できる機会があり実感したんですが、「地域や行政との繋がりが強い」点ですね。

行政だけでなく「労務対策協議会」や「諏訪圏ものづくり推進機構」も協力的ですし、我々の製造業と観光業が併存する地域は全国的に見ても珍しい、ありがたい地域資源だと思います。

この環境面の良さは、リクルートにも役に立つと感じますね。

太陽工業株式会社のこともっと知りたい!

「諏訪の会社は発信力が課題という声もありますが、自社のPRについて心掛けている点はありますか?」

今までお話しした自社の取り組みについて、小中学校での授業で話して欲しいと依頼が来ることもあります。こうした依頼ですが、全てお受けしています。他にも、修学旅行での工場見学も、旅行代理店経由で依頼も来ますが、忙しい中でも全てお受けしています。

もちろん、機会を見て報道関係からの取材依頼にも全て応じていますし、自ら発信することも大事にしていますが、それ以外でも特に、他団体との関係ですね。障がい者の方の雇用も就労継続支援事業所を通じて受け入れていますが、他の関係者の皆さんとの繋がりも外部にも広がる可能性もありますので重視しています。

ですが、自分もSDGs関連のスケジュール管理が大変で、社内でも「あいつ何をやっているのだろう」と言われることもあるのですが(笑)、そこに加えて諏訪湖創生プロジェクトにも参加しています。これからは諏訪湖が注目されると思っていますので。

太陽工業株式会社 林道明 経営企画部長オススメのSUWA

諏訪大社(前宮)

「おすすめのSUWA」ですか。諏訪市ではないですが、諏訪大社の前宮ですね。実は会社の60周年イベントでも伊勢神宮訪問を企画したくらい、神社が好きなんですよ。そうしたこともあって、仕事でプロジェクトや取り組むことを決めた際には必ず訪れてます。思い立ったら夜でもお参りに行くくらいですね。

お参りの「結果」ですか?おかげで、全て上手くいっているんです。自分が禁煙できたのもそのおかげです(笑)。今回の御柱でも、たまたま前宮一の柱担当になったのもご縁だと感じています。

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