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7月6日(月)、長野県委託事業である2020年度「航空機部品製造技術強化事業」の活動として、「航空機システム研究会」と「加工トライアル」合同キックオフが、諏訪市内のホテル紅やで開催されました。
そこで、同事業の主管団体である「諏訪圏ものづくり推進機構(SUWAMO)」の宮崎理事に、これまでの取り組みと今後の展開についてお聞きしました。
今回のスワモさんの取り組みについてお教えください
スワモでは長野県からの研究運営を受注し、長野県航空機産業振興ビジョンをベースにして活動しています。長野県の航空宇宙プロジェクトは平成18年から実績があり、これまで飯田下伊那地域を拠点としてきましたが、この範囲を広げていって、県下全体で関係企業を100社まで育成することを目標にしています。
航空機関連の部品は、大きく分けて「機体」「エンジン」「装備品」の3分野になりますが、長野県としては航空部品全体の売り上げの中で40%を占める装備品をメインに取り組みたい意向があります。
スワモでは、これまでフォーラム勉強会や視察を中心に検討を進めてきましたが、今年度より具体的な3つのテーマでの分科会に分かれ、キックオフすることとなりました。
新型コロナウィルスの影響についてお教えください
たしかに、従来の長野県の計画では、航空機関連事業を成長分野として位置づけていましたが、新型コロナウィルスのため乗客が飛行機に乗らなくなり、航空業界は世界全体に激甚な影響を受けています。
大幅に落ち込んだ旅客実績の回復は、国内では2年かかると見られ、海外では3~5年かかるとも言われています。
もちろん、世界中の航空機業界では、減産や新規受注が中止になったため、産業全体にとっての足踏みも予測されます。
ですが、だからといって何もしないわけには行きません。短期的には色々なビジネスチャンスがあるものと見込んでいます。
例えば、ウィルスの殺菌や除菌については、航空機の内部のみならず、搭乗口等の様々な場所でも必要となります。となると、従来の航空分野の枠組みだけでなく、医療面からアプローチできる可能性が出てくるわけです。
諏訪地域の企業にとってのチャンスは?
諏訪地域全体で見ても、医療面での実績は前からあったわけですから、ビジネスチャンスは出てきます。
医療分野の他でも、今後の方向性として、長野県としても「電動化」がキーワードと言われています。イメージとしては、ドローンを大きくしたものですね。長野県の地理的な条件に合った利用方法、例えば山岳地帯にドローンで物資を運ぶとか、大規模災害時の物資運搬にも応用が可能になります。
直接航空分野に関係しなくとも、自動車関連産業に強みのある諏訪地域では、貢献できる企業が多いとも感じています。
今後、諏訪地域としての課題は?
諏訪圏の6市町村も、自治体ごと個別ではなく、足並みを揃えながら対応できるように望みますね。先進事例を見ましても、航空分野は中核企業を地域で育てる必要があります。6市町村で集中的な資本投下が可能となるよう、諏訪市さんはじめ、行政機関には考えて欲しいと思っています。
本日はお忙しい中、大変ありがとうございました
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