たねを蒔く

SUWAデザインプロジェクト2024~魅せる工場見学~ ライト光機製作所 編

SUWAデザインプロジェクト2024~魅せる工場見学~ ライト光機製作所 編

2024.10.30
魅せる工場見学プロジェクトの先陣を切るのはライト光機製作所です。
ライト光機製作所はアメリカでのマーケットシェア25%を誇るライフルスコープを製造するオプティクスメーカーです。高い品質と技術力は国内外で高く評価されています。SUWAプレミアムでおなじみのSEEKも同社で製造されています。
今回見学に来られたのは諏訪南中学校2年生の約80名です。
諏訪の地から、世界と伍する光学機器メーカー。子供たちにどのような学びや気づきを提供していただけるのでしょうか?
とても楽しみです。

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会社説明からスタート

食堂に生徒の皆さんが勢ぞろいしました。
まずは武居常務から開催にあたり、あいさつをして頂きました。
武居常務は「当社は今年70年周年を迎え、創業以来、社業を通じて社会に貢献することを大事にしてきた。今は作っていないが、かつて作っていた顕微鏡を君たちの学校へプレゼントしたこともある。地元に根差して、地元で頑張る企業なので、応援してくれるとありがたい。」と語られました。
次に会社説明に移りました。担当していただくのは総務の平岡さんです。
会社概要、商品説明、企業戦略まで中学生にも分かりやすく説明していただきました。
特に70年という歴史がある企業でライフルスコープの国内シェア95%・米国シェア25%を誇っているのに、認知度が低いのは何故?といった理由に学生は興味深く耳を傾けていました。
OEM(相手先ブランド製造)、ブルー・オーシャン戦略等がその理由になりますが、ビジネス用語を初めて知る中学生のために例えを用いて優しく解説されていました。
また同社はハンティング(狩猟)で用いられるライフルスコープを製造していますが、ハンティングが盛んなアメリカにおいては対人口比では釣りよりもメジャーな趣味という説明がありました。皆さん、目から鱗だったようで驚かれていました。
そしてライフルスコープの構造や原理も説明頂きました。理科の授業でおなじみの光の屈折の図も登場し、皆さんから「あ、授業で習った!」と歓声が上がりました。
今回の工場見学のために若手チームでディスカッションしプレゼン内容を工夫されてきたとのことで、全体を通して、とても興味をひく内容でした。

武居常務から生徒の皆さんへ挨拶。
武居常務から生徒の皆さんへ挨拶。
主な製品は高価格帯のライフルスコープ、双眼鏡です。
主な製品は高価格帯のライフルスコープ、双眼鏡です。
ライフルスコープの説明。こういう構造になっているのですね。
ライフルスコープの説明。こういう構造になっているのですね。
ライフル発射時にかかる重力は1000G。同社の製品はこの重力に耐える必要があります。
ライフル発射時にかかる重力は1000G。同社の製品はこの重力に耐える必要があります。

これから4グループに分かれます。

人数が多いので、4グループに分かれます。2グループが工場見学からスタートし、終わり次第、ライフルスコープや双眼鏡等の体験に移ります。残り2グループは逆の工程でスタートします。
工場の見どころはズバリ…キレイな所!イイものづくりには5S(整理・整頓・躾・清潔・清掃)が必要であり、中学生の皆さんも日常生活でも実践してほしいと説明がありました。
案内してくださる若手チームのみなさまです。
案内してくださる若手チームのみなさまです。

工場見学スタート

まずはクリーンルームの外からライフルスコープを組み立てている様子を見学します。作業されている方はクリーンウェアを纏っており、ここは工場というより、研究所のような雰囲気があります。手作業を基本とし、細心の注意を払いながら一つ一つ丁寧に組み上げていきます。
次に、資材課へ移動し、パネルを用いて同社で働く「人」にフォーカスして、会社には様々な人・役割があることを説明されました。
その後、双眼鏡の組み立て現場を見学しました。組み立てには熟練の技が必要で、同社でも限られた人しかできないとのことです。
最後に製造の現場です。大型の機械が立ち並び、大きな音を立てながら製品の部品を作っています。製品の特性上、ミクロン単位の精度が求められます。その一方で軽量化のニーズもあるそうで、顧客からの難しい要望に「No」と言わず、日夜挑戦しているのがライト光機製作所なのです。
ライフルスコープの組み立てを見学
ライフルスコープの組み立てを見学
資材課で、働くヒトにフォーカスして説明。偶然にもご本人がいらっしゃいました。
資材課で、働くヒトにフォーカスして説明。偶然にもご本人がいらっしゃいました。
見えにくい場所はパネルを用いて補足説明しています。
見えにくい場所はパネルを用いて補足説明しています。
これより部品加工の工場に入ります。
これより部品加工の工場に入ります。

食堂に戻り、動画と会社オリジナルマンガを見ます。

諏訪地域でもの作りが盛んになった背景を今回のプロジェクトで制作した動画で学習します。
動画視聴後には、こちらも初のお披露目となる会社紹介オリジナルマンガを見てもらいました。
皆、真剣に見ていただいています。
皆、真剣に見ていただいています。
この日に合わせて制作したこだわりのマンガ。中身はページ上部でご覧いただけます。
この日に合わせて制作したこだわりのマンガ。中身はページ上部でご覧いただけます。

製品お試し体験!

動画視聴後、中学生の皆さんに1台ずつライフルスコープや双眼鏡が配られ、その性能を体験させてもらいました。
高性能な光学機器を試す機会はめったにないので、とても貴重な経験です。
1つ数万円から数十万円の機器がずらりと並びんでいます。これは壮観な光景ですね。
プロよりピント合わせの方法を伝授してもらいながら、窓から遠くを見ています。レンズから肉眼では見えない景色が広がり、「あ、ここから学校が見えるよ!」という声も。皆一様に興奮していました。
高性能な機器がズラリ。
高性能な機器がズラリ。
大興奮でスコープを覗き込んでいます。
大興奮でスコープを覗き込んでいます。

最後にSEEK(単眼鏡)の組み立て

工場見学に行ったグループも食堂に戻り、全員で単眼鏡SEEKを組み立ててもらいます。
半完成状態で配られ、生徒たちにバネ等のパーツを組み立てて完成品に仕上げてもらいます。
単純に作るだけではなく、部品一つ一つに役割があり、一つでも欠けてしまうと製品が完成しない。また精密な部品であるので、小さく、曲がりやすく、失くしやすいものです。ここではモノづくりの楽しさ・喜びを感じてもらうだけではなく、モノを大事に扱うことの大切さや難しさも併せて感じてもらいます。
製造現場のプロがサポートしながら、黙々と作っていきます。途中、組み立てが上手くいかない子もいましたが、プロのアドバイスを受けながら諦めずに無事全員が最後まで作り上げました!
皆、真剣な表情で組み立てています。
皆、真剣な表情で組み立てています。
SEEKが無事完成して、達成感に満ち溢れています。
SEEKが無事完成して、達成感に満ち溢れています。

中学生のみなさんお疲れさまでした。

最後に平岡さんから中学生に向けて、失敗を恐れずチャレンジして欲しいとエールが送られました。
冒頭で、「モノづくりの楽しさ・喜び・難しさを知る」、「自分で考える力を伸ばすきっかけをつくる」という2つを今回のプログラムを通じて感じてもらいたいと仰っていました。随所に学生のみなさんに感じてもらう・考えてもらう場面があり、非常に中身の濃い内容になったのではないでしょうか?
ライト光機製作所の皆さん、ありがとうございました。

会社情報
ライト光機製作所 設立:1956年
事業所:本社、第二工場/東京営業所
事業内容:ライフルスコープ、双眼鏡、望遠鏡、その他光学機器の開発製造・輸出

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