SUWA仕事場図鑑

天と大地と人の「めぐみ」トマトを作る伊藤孝一さん

天と大地と人の「めぐみ」トマトを作る伊藤孝一さん

2020.09.09

天と大地と人の「めぐみ」トマトを作る伊藤孝一さん

伊藤さんの行っている事業についてお話を伺いました。

トマトやアネモネの栽培などをしています。春トマトは12月に苗を用意して、1月末に植えて4月の半ば頃から収穫をし始めます。トマトの販売は、JAや民間の直売所で4月から11月まで行っているほか、直接庭先売りや地方発送もしています。私の作っているトマトのブランド名は「めぐみ」といいます。これは天の恵み、大地の恵み、人の恵みがたくさん詰まったトマトであるという意味を込めて「めぐみ」と名付けました。

活きた土で栽培されためぐみ

「めぐみ」 のここがスゴイ!

活きた土から元気を食卓へ

作物は同じ圃場で育て続けると、連作障害が起きて、場合によっては収穫が皆無になることがあります。トマト農家に限らず多くの農家で薬剤による土壌消毒を行い、被害の軽減を図っています。当農園では、この「土壌消毒」をせず、35年に渡り活きた土を育てることで障害を防ぐ方法をとってきました。土壌の中の生きた多様な微生物が何年もかけてバランスを取り合い、そこに根差した作物からは味の良いものが収穫できると確信しています。もちろん病気の発生がないとは言えませんが、許容できる範囲だと思っています。

こうした「農業とは土を育てること」という考え方を基に、当農園で栽培したすべてのトマトに20数年前から甘熟トマト「めぐみ」と名付け、「活きた土から元気を食卓へ」という想いで売り出すことにしたわけです。

 

「めぐみ」はこんな景色を見ながら育っています

アネモネについては、夏に植えて10月から出荷をしています。諏訪地域でアネモネの栽培しているのは9軒と少ないですが、全国有数の産地ということもあり、みんな「諏訪の冬の花」と言ったらアネモネだと自負して育てています。

伊藤さんの育てるアネモネ(撮影:松木敏博氏)

伊藤さん のここがスゴイ!

経験値とは「どれだけたくさんの失敗を重ねているか」

「めぐみ」は個人や飲食店の方が購入をしてくれています。購入してくださった方がリピーターになってくださって、「めぐみはおいしいから」と言って頂けることがトマトを作る中で一番嬉しいことです。

トマトを作る中で大変な事は、自然の影響が大きいことです。例えば今年のような長梅雨だと、日照不足であったり、根の張り方が弱くなったりと様々な影響があります。また、今年は長梅雨の後に全国的にとても暑い日が続きました。暑さというのも葉焼けや実焼けを起こしたりと影響があります。このようなことがあると、これまでの経験をそのまま当てはめることができませんし、どうしても感覚に頼る必要が出てきます。毎年同じ天候がないのと一緒で、味も毎作異なります。たとえ不作だとしても、それを天候のせいにしていてはこの仕事は務まりませんし、作り続けることはできません。

経験値とは、「どれだけたくさんの失敗を重ねているか」といういことだと思っているので、毎年少しずつ工夫を加えて栽培をしていくことが大事だと思っています。結局、こうすれば絶対こうなると言い切れるものがなく、まだまだ何も分かっていないというのが正直なところです。

 

元気に育っています

伊藤さん のここがスゴイ!

「めぐみ」は生で食べるのが1番です

おススメはやっぱり生で食べていただくのが1番です。「めぐみ」の味を直接感じていただけますので。あまり冷やさずお召し上がりください。フレッシュトマトのパスタも、トマトの美味しさが1番影響するからおすすめです。

 

最後に今後の目標についてお伺いしました。

まずは地元の人に喜んでもらえるようなものを作っていきたいと思っています。諏訪は首都圏や中京圏に近く、観光地なのでたくさんの直売所があります。そういった方面から来る方をターゲットに新鮮な野菜を買って楽しんでもらうことができるので、そこは強みだと思っています。地域で採れた野菜以上に新鮮なものはありません。そういったものを残せるように、諏訪全体の農業がこの先も続いていけるよう、将来にわたって長続きできる農業をしていきたいです。自分がこういう風に10年先のことを考えられるのは後継者が居るからですが、今農業全体では、実際に携わっている方が高齢になり農業を続けていくことができないというケースも増えていて、直売所を支えているのも高齢者の方がほとんどです。諏訪は花火を含めて観光が強みですが、地元の「食」に携わっている方や地元の食材を作っている農家の方達が頑張っているということをもっとアピールしていけば、諏訪の強みはもっと出てくるのではないかなと思います。

夏に作られる「夏のめぐみ」

伊藤さんのこともっと知りたい!

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植物相手のお仕事で、1年を通して何も栽培・出荷をしていないという時期が無いので、オフタイムと呼べる時は無いそうですが、学生時代からバイクがお好きで時間がある時には乗られていたそうです。出かける時はいつも日帰りですが、以前は往復14時間の旅もしたことがあるそうです。今でも日帰りできる範囲で時間を作って乗られているようで、高速に乗って上り線の諏訪湖SAであんドーナツとコーヒーを楽しむことがあるようです。また、中央道付近から見る諏訪の景色も好きだと教えていただきました。

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