SUWA仕事場図鑑

原子を繋ぐ接合技術は圧巻!
“創造と挑戦”を掲げる「旭」の魅力とは

原子を繋ぐ接合技術は圧巻!
“創造と挑戦”を掲げる「旭」の魅力とは

2020.07.13

株式会社 旭

ASAHI co.,Ltd

株式会社旭(以下、旭)は、顧客のニーズに密着したダイカスト金型設計・製作事業を柱に50年間製造業の発展を支えてきました。金型とは、自動車やカメラなど多種多様な種類の機械部品を作るために必要な型のこと。ゼリーを作るのと同じように金型へ溶けた金属を流し込んで固めれば、様々な部品が出来上がります。代表の増澤久臣さんや取締役の北澤勝さんを筆頭に、代々受け継がれている“創造と挑戦”という合言葉を掲げる旭。
金型事業以外にも、金属の接合技術を専門とする子会社(株)MOLE’S ACT(モールズアクト)の設立からIoTクラウドシステムや海外事業の展開まで、日々更なる技術革新を進めています。

旭のココがすごい のここがスゴイ!

種類の違う金属を隙間なく繋げる!
原子レベルの超繊細な接合技術

「ウチのは隙間がないんです!」。そんなセリフとともに、北澤さんが説明してくれた「接合」とは例えば鉄と銅など、金属同士を貼り合わせる技術のこと。金型を作る際にもこの技術が使われており、旭の金型製造の中でも徹底的にこだわっている工程です。素材を密着させながら、融点以下の温度条件で変形しない程度に加圧して、接合面間で原子同士が手をつなぐように生じる拡散を利用する方法。この原理を利用して、接着剤などを使うことなく母材のままで金属同士を接合するのです。

「でも、接合をアピールするには、この技術が普通に使われているエンジンの金型なんかを見せてもなかなかわからないんですよ」

そう言って見せてくださったのは、黄身を銅で表現した卵のオブジェ。接合部が目視ではわからないほどに、綺麗に繋ぎ合わされていました。原子レベルで研究を重ね洗練された旭の接合技術は、これまで不可能だった、金属内部に空間を持たせる自由な加工表現を可能にしました。これにより、金型に使うどこにもないような特殊部品の製造や、金型の形状に沿った最適な冷却流路の確保までもを実現したのです。

旭が作った接合を伝えるためのサンプル

こういった技術をさらに高めるため(株)MOLE’S ACT(モールズアクト)という会社を設立し、幅広い需要に対応しています。中には、ステンレスと銅を接合したオーダーメイドのゴルフクラブ製作なんていう事例も。

「小さい会社だけれど、モールズアクトは顧客が一部上場の大手企業ばかり。そういった繋がりでこちらも金型の相談を受けて、それに全力でこたえている」と、営業ツールのひとつとしても接合技術が役に立っていることを教えてくださいました。

旭のココがすごい のここがスゴイ!

金型事業と接合技術だけじゃない! IoTや海外事業も取り入れる挑戦力

色々なことに挑戦する精神は、旭が持つ強みのひとつ。金型事業や接合技術のほかに、IoT関連や海外事業も展開しています。先見の明を持つ先代社長の「野菜を作るぞ!」という一声から、IoTのシステムを導入した野菜工場を始めることに。実際に作っていた野菜やハーブは通年流通させることができる上、洗わずに調理できるので、料亭やフランス料理店、寿司屋などに重宝されていたそう。

「野菜を作るのが目的じゃなくて、システムなんです。遠隔で野菜の生産を管理できるシステムそのものをつくりたかったんです。工場には基本的に人がいないので、それを見える化しようと。そうすれば、家にいてもスマホでその工場の管理ができるという訳です。そこから、私たちは製造業なのでその現場でも応用してみようということになって、今のIoTシステムが完成しました。愛知方面の大きい会社さんも、既存のラインをつかって無人化したいということで、うちのIoTを使ってくれています」

製造業の無人化が進んでいることに着目し、野菜工場の運営からシステムの提供に移行した旭。常に時代のニーズを見極め実行する力が、旭の幅広い営業ツールを増やしている事例と言えます。

事務所には創立時の工場の写真が飾られている

さらに旭は中国・大連にも拠点を持っています。ここでは商社を設立し、中国内で海鮮の物流を営んでいます。

「中国は魅力的なところだと思います。人口が多く、可能性を秘めてる」と語る北澤さんは、旭に中国人の先生を呼んで中国語教室を開催していたこともあるとか。ちなみにその方は今、旭の従業員(育休中)だそうです。創造性と挑戦力を大事にし、柔軟な姿勢を保っている旭ならではのグローバルな視点に注目です。

旭のココがすごい のここがスゴイ!

新旧の機械が整った設備環境は、細かなニーズを拾うのに一役!

技術を追求し続ける旭にとってなくてはならないのが、整った設備環境。熟練の職人が手動で扱う汎用機もあれば、コンピュータシステムを使って金型に微細な穴を開ける細孔加工機など、工場には新旧合わせて約25種類の加工機が並びます。

おもりを乗せていって重量を把握する、昔のはかりまでありました!最新マシンとともに、年季の入った渋いビジュアルの旧式マシンが配された光景には重厚感があります。旭の伝統を守る姿勢と、時代の流れにアンテナを張る柔軟さの両方を垣間見ることができました。最新のマシンが並ぶ中でも、一際目立つのが最新型の高速度マシニングセンタや放電加工機。もちろん、旧式マシンも負けていません。昔のものを使い続けるメリットは、なんといっても職人の手業が光ること。

何十年も前に購入したという、風情のあるアナログなはかり
工場では使い込まれた様々なマシンを見ることができる

「古い機械なりの良さがあります。うちの会社も20年前まではパソコンすらありませんでした。金型を作るために、汎用機を駆使してました。私は汎用機が使えるようになって初めて自動機が使いこなせると思ってます。汎用機は、人間がもってる五感を使わないと使いこなせないですから。だからうちの会社では、まず汎用機を覚えてもらいます。

ただ、時代ともに機械も変わり製作方法も変わってきて新しい機械を導入する必要がでてきました。パソコンと最先端の機械、それを使う人がいれば金型ができるわけです。個人的には汎用機を使って完成した時の達成感がなくなってしまって、ちょっと寂しい気がしています。もちろん、昔は徹夜することもありましたが、だいぶ楽になりました。頭をいつもフル回転させていたのを、別の考えに充てられるのもいいですね」

旭のこともっと知りたい!

会社の強みはなんですか?

「日本全国何千社ある中で、うちが自信もって言えるのはやっぱり“創造と挑戦”! そういうスタンスに魅力を感じてくれている社員さんがうちで働いている。いつも新しいことを考えましょう、それに対してどんどん挑戦していきましょうっていうのを基本コンセプトとしています。その中から新しいものづくりを創出している会社です」

このコンセプトは何十年も前から決まっていたそうで、その一貫したブレないスタイルは、他にはない旭の大きな魅力です。機械と人とパソコンがあればどこでも同じものが作れる時代の中でも、自分たちの新しい提案や熱い想いをクライアントに伝えたいということから、このコンセプトが生まれたのだと教えてくださいました。

「日々色んなことを考えてて、思い立ってすぐできることであればすぐ行動に移す。なので高速とか乗ってると、いつの間にか降り口過ぎちゃったりするんだけど(笑)。仕事が趣味なのかもしれないね」

諏訪にこだわるのはなぜですか?

初代が会社を創業した、諏訪という土地を大事にしている北澤さん。諏訪は歴史的にも厚く、縄文以前からの地域。調べれば調べるほど、日本の中でも独特の魅力を持った場所なのだというのが良くわかります。進化し続ける旭の取締役を担う北澤さんは、生まれも育ちも諏訪。この場所で事業を展開する理由を聞きました。

「個人的にも諏訪が好きです。環境だったり、人だったり、良い街だなって本当に思う。そういった中で、約50年間製造業が栄えてきたけどこれから先どうかなっていうのは正直感じている。地方から仕事がなくなっていっているのは確かなので…。ただ、この街の魅力っていうのは多々あるもので、どうアピールしていったら良いのかっていうのは、考えています。住みやすいし、ハマるぜ諏訪!って他県の人には言います」

「それと諏訪は変わり者が多い、良い意味で。こだわりが強すぎて困る時もあるけど(笑)。諏訪の若者とかも、歳を重ねるごとにまた地元愛が出てくると思う。そもそも県歌のあるところなんてそうそうないから、長野県自体が特殊なのかもね。色んな魅力を感じて、外の人にもどんどん遊びに来てもらいたいな」

諏訪を好きになってくれる人が増えればいいな、と諏訪への個人的な地元愛を語ってくれたのでした。

旭オススメのSUWA

立石公園

取締役・北澤さんの諏訪おすすめスポットは、開けた場所から諏訪、下諏訪と岡谷が一望できる「立石公園」でした。「諏訪の街となりを感じ取れるし、あそこへ行くとパワーがもらえる。なんかやんなきゃなって、そう思える場所かな」と、北澤さん。行けば小1時間はぼーっと佇んだり、考え事をしたりしているそう。北澤さんに勧められて実際に訪れた人たちの中には、不思議な感覚を味わった人も多いんだとか。信州のサンセットポイント100選だけでなく“恋人たちの聖地”としても登録されており夜景も綺麗なので、カップルで行ってみるのも素敵かもしれません。

  • 住所 : 〒392-0003 長野県諏訪市大字上諏訪10399

会社情報
所在地 〒392-0131 長野県諏訪市大字湖南5902-1
交通アクセス JR上諏訪駅から車で約10分、諏訪ICから約5km
ホームページ http://www.asahi-mold.co.jp/
電話番号 0266-58-5058
事業概要 金型事業、MOLE’S ACT事業、ロジスティック事業、IoT関連事業
主な取引先

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