開発モノがたり

40年以上変わらない美味しさは口コミで広がり続け、
今や、諏訪の銘菓から日本の銘菓へ。
丸安田中屋さんのチーズケーキ「アントルメ」。

40年以上変わらない美味しさは口コミで広がり続け、
今や、諏訪の銘菓から日本の銘菓へ。
丸安田中屋さんのチーズケーキ「アントルメ」。

2021.06.15

「諏訪名物」から「日本の名物」になるまでのブランディングは、全て口コミで!!

諏訪で洋菓子を好きな人なら、一度は聞いたことがあるかもしれません。
その名を「アントルメ」。
「諏訪にチーズケーキを広めたい」という丸安田中屋・土橋宏次社長さんの思いから開
発された銘菓です。
誕生から40年以上が過ぎ、口コミでファンを増やしながら今や日本中に知れ渡ってい
ます。
その「アントルメ」を世に送り出したのが、同社の土橋社長さん。
ご自身が携わった開発から、日本に広まるまでのお話を教えて頂きました。
開発のスタートは食べ歩きから
「アントルメ」が製造される本店建物内の様子です。和洋菓子、ジェラードも美味しそうですね

自分はチーズケーキが好きでしたから、東京で菓子作りの修行中に合間を縫って、休日に都内を中心としてそこら中を食べ歩きました。そうしてヒントを得ながら、試行錯誤して「アントルメ」を開発したんですね。

チーズケーキと言っても、レアチーズケーキ、スフレチーズケーキ、ベイクドチーズケーキが有名です。

自分なりに色々なチーズをブレンドして、ちょっと変わった食感、濃厚さを出せたと思います。

材料で大事にしているのは、クリームチーズのメインの部分です。「なめらか」、「フレッシュ」、「クリーミー」が大事な要素ですが、特にフレッシュさを重視して、松本市の事業者さんに注文生産で対応してもらっています。

きっかけは「スワプラザ」オープンでした
田中屋さんが入店していた「スワプラザ」の外観(現在は取り壊され、アーク諏訪が建設されています)です

開発のきっかけになったタイミングは、1979年に上諏訪駅前にオープンした商業ビルのスワプラザだったんです。このプラザ内に田中屋の新規オープンを計画していて、ここから「諏訪にチーズケーキを広めたい」という思いもあり、東京から帰ってきたタイミングで売り出しました。

田中屋ですが、それ以前は和菓子中心の家族経営的なスタイルでしたが、スワプラザがオープンする10年くらい前からケーキを扱い始めていて、プラザへの出店に合わせ企業的な店を目指して規模を大きくし、洋菓子の数を増やす方向にシフトしました。

それから40年以上になりますが、アントルメの作り方は変えていないですね。

諏訪の地から日本全国に広まる「転機」
口コミで広まった高評価は、様々なメディアによる紹介にも繋がっていきます

チーズケーキを「諏訪から広めたい」気持ちはありましたが、だからといって特別な広告戦略はしなかったんです。

転機になったのは、諏訪湖畔にある北澤美術館から「カフェのメニューで『アントルメ』を入れて欲しい」と要望があったので納品したところ、観光客の方が気に入ってくださってアントルメのファンになってくれたんですね。その方は京都にお住まいだったんですが、美術館に来訪するたびに購入され、ついには、「こちらにも送って欲しい」と依頼を頂くまでになりました。

そうは言ってもケーキは軟らかいですから、最初は「送れない」とも思いました。ですが、急速冷凍の実験をすることで焼き立ての状態をそのままにして送ることが可能となったので、配達もできるようになったんですね。

それと同時に通信販売も始めたのですが、新たなファンが増え口コミでさらに広まっていきました。

その循環で、次には通信販売のバイヤーが現れて、全国のチーズケーキ店が月毎に交代で出品する年間シリーズのフェアに声をかけてもらいました。これでさらにファンが増えて、フェアの通年レギュラーにもなりました。これは、全国の中で当店ともう一店舗だけだったんです。

様々なメディアの取材、様々な著名人からも絶賛の声
様々な著名人の方も直接来訪されています。ちなみに、撮影させて頂いたサイン色紙はその一部です

これが新たな評価に繋がり、全国のファンも増えることになりました。

それ以外でも、アメリカのショッピングセンターで開催された日本の土産物産展でも出品になったのですが、その場を偶然訪れた諏訪の人が「自分の地元にこんな良い物があったのか」と言ってくれたり、テレビ番組でも取り上げられ知名度が向上しました。

とあるインターネットショップの「『ホワイトデーギフト』で女性が貰って嬉しいランキング」では1位になるなど、女性に人気が高く、世代も30~50代と幅広い層から購入されていて、買う頻度の高いリピーターの方も多いですね。それに、女性に限らず、(普段甘いものを食べない)男性からも、「これなら食べられる」という声も寄せられています。

こうして全国に広まったのは、やはり「冷凍送付」が転機になったためですね。

そして、その後の展開も、こちら側から敢えて売り込んだわけではなく、全て口コミで広がりました。

そのため、ファンの皆さんが実感された評価が、著名人や雑誌などの媒体でも取り上げてもらうことにも繋がったと感じています。

モノがたりに参加した
立役者からのコメントComment

丸安田中屋 土橋宏次社長(写真)さん、営業部 土橋伸一郎さん

 「アントルメは、自分が製法のメインの部分を担当し続けていて、1日に100台焼いています。これからも日々精進して、自分の手で焼き続けたいですね(土橋社長さん)」

 「(コロナの影響で)何かとストレスが感じられるこのような時期のため、先行きが不安な日々を過ごされている方も多いと思います。そのような状況ですが、昨年から自宅用で買うお客様も増え、『諏訪へ行ったら買ってきて』とも言われ購入する方もいらっしゃいます。当社の製品を召しあがっていただき、少しでも気分転換で明るくなるお手伝いができればと思います。(営業部:土橋伸一郎さん)」 

profile

有限会社丸安田中屋 代表取締役社長。

東京製菓学校卒業後、東京都内の洋菓子店で修業。

その後、スワプラザ開店に合わせ丸安田中屋に入社。

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